漫画家になるといろいろなことが変化します
漫画家志望のあなた。あなたが漫画家になると今までとはいろいろなことが変化します。
48歳の私が商業デビューしたのは44歳の時です。42歳でふと「漫画家になりたいな」と思い立ち、そこから漫画家を目指しました。
私にはごくわずかな経験しかありませんが、これから漫画家になる皆様の何かの参考になるかもしれないので記事にすることにします。
漫画家になると人間関係が変化します
漫画家になると、それまでの人間関係が変化します。もしかしたら「えっ、どうして?」と傷つくようなこともあるかもしれませんが、あらかじめ「そういうものだ」と知っておいてください。
私が漫画家になる前、漫画コンテストでいちばん下の賞を受賞して担当編集者さんが付くことになりました。
「担当編集者さん付きになりました」と1回だけXで呟いた直後、それまで「お互い頑張ろうね」と話していた漫画家志望の相互フォロワーさんからフォローを外されました。
「不快に思わせてしまったのかな?」と思って私もフォローを外したところ、翌日にはブロックされていました。現在もブロックされたままです。
漫画家志望時代には私の作品を読んで「ここがすごく良かった♪」「応援しているね!」などと頻繁に声を掛けてくれたのに、商業デビューしたらそれ以後、まったく読んでくれなくなったと思われる漫画家志望のフォロワーさんも何人もいました。
また漫画家になって初めて編集長さんと会って打ち合わせしたことを呟いた直後、一気にフォロワーさんが4人減ったこともありました。
特に自慢するような浮かれた書き方はしていないと思いますが、淡々とした報告でも相手の状況によっては「羨ましい」と思われてしまうものです。私も他の方の呟きを羨ましいと感じることはあります、それだけでフォローを外したりブロックしたりはしませんが。
「仕事がなくて困っている人も居るのに私には仕事の依頼が絶えない、私は幸せだなぁ」とか「こんなにたくさんファンレターやプレゼントをいただきました♪」「またまた私の作品がランキング1位!」「重版かかりました、自慢させてください!」などはただの仕事の報告とはいえ、やはり一部の方からはあまり良くは思われないので言葉の選び方には気を付けたほうがいいと思います。
ただしどんなに気を遣って書いても必ず傷つく人はいるので、そこまで気にしすぎても仕方がないということで。ただ「そういうものだ」とだけ思っていただければいいかなと。
ある先生(女性)は漫画家になってから「あなたはたまたま環境に恵まれていただけだ!私はあなたと違って苦労している云々…」という長文のDMが送られてきたり、その人とそっくりの文体で著書に低評価レビューを書かれているそうです。そこまで行くと怖いですけども。
漫画家になると睡眠不足・運動不足になります
必ず全員がそうなる、というわけではないですが、漫画家になると高確率で睡眠不足や運動不足になると思います。売れっ子の先生ほどそうです、だって時間がないので!
漫画家には比較的短命の方が多い印象ですが、ストレスの他に睡眠不足・運動不足の影響はかなりあるんじゃないかと思いますね。
私は糖尿病ですが、以前病院で主治医から「学会で聞いてきたんだけど、座りっぱなしってものすごく健康に良くないんですって。出来れば30分ごとに立ち上がって少し体を動かしたほうがいいわ」と言われました。
糖尿病じゃなくても座りっぱなしは健康に良くないですよね。アメリカ国立がん研究所栄養疫学部は「1日あたり座ったままの状態が7時間以上の人は、1時間未満の人に比べて総死亡リスクが47%、冠動脈疾患の死亡リスクが2倍多い」と発表しています。
そして日本人が座っている時間は平均7時間!!漫画家はそれよりさらに長い時間になるはずです。これが健康に良いはずはないですよね。
また令和元年の「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)によると、男性の37.5%、女性の40.6%の睡眠時間は6時間未満だったそうです。これまた漫画家はもっと睡眠時間は短いかも。
睡眠不足がずっと続くと肥満・糖尿病・高血圧・脂質異常症・いわゆる免疫力の低下などさまざまな病気のリスクが上がるそうです。
週刊連載や複数の連載掛け持ちなどをしているとイヤでも睡眠不足になりますが「寝てない自慢」もほどほどにしないと若くして急死、せっかくの作品が未完で終わるなんてことにもなりかねませんよ。
漫画家になるとSNSが自由に使えなくなります
これは複数の漫画家から直接聞いたことですが、商業漫画家の場合、編集者は漫画家のSNSを見ています。はっきり言ってしまうと「監視」しています。
私は政治的な呟きを極力しないようにしていますが、これは商業で描いていたころの名残です。政治ネタになると過激なことを書いてしまって炎上する方もいらっしゃいますからね。
担当編集者さんからは「バズ狙いで過激な絵を投稿とかは絶対にダメです!たとえば美咲ちゃん(商業漫画『ケットウ!~糖尿病内科医・甘栗美咲~』の主人公の若い女医)を脱がせるとか」とあらかじめ言われていました。
具体的な例は伏せますが「あの先生みたいに炎上しちゃったらもう終わりなので」とも。バズを狙うということは炎上するリスクも高いということですからね、ある意味。
最近では「こんな理不尽な目に遭いました」と漫画家がSNSで訴えてバズり、編集部が漫画家に謝罪、なんてケースもたまに見かけますけど、「こんなことを書くのならどこの編集部からも仕事が来ないようにしてやるぞ!」と言われた先生の話も聞いたので、基本的には難しいと思います。
正直「売れっ子の先生ならSNSでどんな過激な発言をしようが炎上しようが編集部からはお咎めなし」なんだなと思う話はいくつも見聞きしました。やっぱり「売れればいい」というのはあるんでしょう。大御所先生のSNSでの言動にガッカリしてフォローを外したことは何度かありますよ。
でもそんな過激なSNS運用が許されるのは一部の先生だけなので、これから漫画家になろうという方は極力気を付けたほうがいいと思います。簡単に切られて放り出されるので!
↓↓↓

(拙著『MYSTERIOUS CATS』
漫画家になると開業届や確定申告など調べてやらなければいけないことがたくさんあります
漫画家になったら「開業届」を出さなければいけません。漫画家は「個人事業主」であり、所得税法では「事業開始等の事実があった日(開業日)から1ヶ月以内」に開業届を提出しなければならないと定められています。
開業届に自宅住所だけを書くと何かの際に住所がバレるリスクがあるので、私はバーチャルオフィス(お金を払って書類記入用の住所だけをレンタルできるサービス)を借りて「納税地以外の住所・事業所等」欄に記入しています。
↓↓↓現住所と異なる都道府県のバーチャルオフィスでもまったく問題ないです。

そして確定申告。最初は白色申告、2年目からは青色申告をしています。「やよいの青色申告」
これらのことは、自分で調べて行わなければいけません。漫画家になったからと言って編集者さんが手取り足取り教えてくれるわけではないのです。漫画家は個人事業主なのですから「えー、教えてもらってないから知りませんでしたぁ」は通用しません!
もしあなたが今までこの手のことにルーズであったとしたら、心を入れ替えなければいけません。どうしても自分でやるのが困難なら信頼できる人の助けを借りるのも良いでしょう。自分で確定申告をするのが困難なら税理士に依頼
漫画家になるとあなたの性癖がバレます(?)
「性癖(せいへき)」とは、人間の心理・行動上に現出する癖や偏り、傾向、性格、性向のことを指します。
これらを内緒にしていた方でも、漫画家になると大部分はバレてしまいます、高確率で!なぜなら作品にはどうしても自分の性癖がダダ漏れになるからです(笑)

(月イチ連載中の『糖質オフっCIAO!』第10話
性癖全開にすると一部の読者にはとても深く刺さるけれど「一般受け」はしなくなる恐れがあります。そのあたりは見せ方、さじ加減だとは思いますけど。
とにかく「誰からも嫌われないように、無難に、普通に…」ばかり考えると「薄い、あなたじゃなくても描けるような作品」になってしまうのかなと。ある程度性癖は出したほうがいいですよね。
以上、まだまだひよっこの中年漫画家が漫画家志望者の皆様に贈る『あなたが漫画家になると起きること」でした。GOOD LUCK!
↓↓↓出版社を通さずに自分で出したい方はこちら(サブスクで読めます)
※ブログ中の画像は無断転載や生成AIによる加工等は禁止とさせていただいております。よろしくお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございます。読者登録をしていただくと、記事更新時にお知らせします。



