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妊娠糖尿病になった女性はその後、糖尿病になりやすい
妊娠糖尿病のお母さんは自己血糖測定やインスリン注射、食事の準備など本当に一生懸命頑張っていらっしゃることと思います。
無事に赤ちゃんが生まれたらそんなめんどくさいこととおさらば…と言いたいところなんですけど、赤ちゃんが生まれた後も少しだけ親子で気を付けたほうが良さそうです。
妊娠糖尿病になった女性とそうでない女性、母親と子供を平均11.4年間追跡して比較した海外の研究があります。
すると妊娠糖尿病にならなかった女性のうち追跡期間中に2型糖尿病を発症した人は2%、糖尿病予備軍になった人は18%でした。
いっぽう、妊娠糖尿病になった女性は追跡期間中に2型糖尿病を発症した人は11%、糖尿病予備軍になった人は42%にもなったのです!
つまり妊娠中に妊娠糖尿病にならなかった女性の20%が約11.4年ほどの間に耐糖能異常になり、妊娠糖尿病になった女性は53%が耐糖能異常になったということです。
へぇ…やっぱり産後も気を付けないといけないんだニャア…
妊娠糖尿病にならなかった女性も5人にひとりが耐糖能異常になるんだから誰もが油断は禁物ね!
妊娠糖尿病の母から生まれた子供は肥満児になりやすい
また、妊娠糖尿病にならなかった母親の子供は28.6%が太り気味で9.9%が太りすぎであったのに対し、妊娠糖尿病だった母親の子供は39.5%が太り気味で19.1%が太りすぎでした。
これは海外の調査研究なので全体的に肥満の子供が多いのですが、それでも母親が妊娠糖尿病だったほうがリスクが高まることが分かりますよね。
ただし日本人を含むアジア人は痩せていても2型糖尿病になる人が少なくありませんので、お子さんが痩せているからと言って油断はできません。
私の息子たち(高校生、中学生)も今のところ標準体重ですが、遺伝を考えると将来糖尿病になる可能性は他の子たちよりも高いと思って気を付けています。
この研究では子供の肥満について調べていますが、古い&少人数のデータではありますが日本の糖尿病の母親から生まれた子供たちの耐糖能を調べた研究があります。
妊娠中の血糖コントロールが良好だった糖尿病の母親から生まれた5~14歳の子供13名にOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)を行ったそうです。
すると13名中11名の血糖値は正常型で、2名が境界型糖尿病だったそうです。14歳までの子供に早くも耐糖能異常が現れるとは驚きです!
この研究では糖尿病合併症のない糖尿病の女性を対象とした、とありますが、おそらく妊娠糖尿病ではなく「糖尿病合併妊娠」の場合なのでしょう。
しかし妊娠糖尿病の母親から生まれた子供も、他の子供たちと比べれば早くから耐糖能異常になる確率は高いと思います。気を付けなければいけませんね。
子供の糖尿病は思ったより早くから始まっている?
息子たちが小学生の時に、学校の栄養教諭の方が「小学校の給食ってとても栄養バランスが良くて健康にいいんですよ。だから糖尿病と診断されるお子さんもほとんどいません」とおっしゃったんです。
突然発症する1型糖尿病は別として、小学生の段階で学校の検尿で「2型糖尿病」が見つかるお子さんは確かにかなり少ないのではないでしょうか?私だって大学まで1度も引っかかったことはなかったですよ。
尿に糖が出るのは、だいたい血糖値が160以上(多少個人差あり)の時だけなので…朝起きて何も食べていない状態で血糖値が160を超えているのは、糖尿病患者でもある程度進行した方だけでしょう?
小学生の時点ではっきり糖尿病と診断されるお子さんが少ないからと言って即「学校給食はヘルシーだ」とまで言い切れるかどうかは分かりません。
それに、よほどのことがない限り子供の糖尿病の検査ってしないじゃないですか。「子供だから好きなものを食べさせればいいわ」と思っているかもしれませんが、すでにわずかな耐糖能異常は始まっているかもしれません。
私は息子たちには食事についてあまりうるさく言いませんけど、子供なりに自分たちで考えているようです。
たとえばコロッケなどを食べたいときは土曜の部活の朝練の前に食べるなど…動かない時に大量に食べるのは良くないという事は2人ともよく分かっている様子です。
糖尿病になりやすい体質は遺伝するので油断してはいけませんが、まだ発症していない子供に何もかも禁止するのも厳しすぎますよね。大事なのは「糖質との上手な付き合い方」をお母さんがお子さんに教えてあげる事だと思います。
将来お子さんが糖尿病にならないようにお母さんが気を付けないとね。
遺伝はどうしようもないけど、お母さんもお子さんも気を付ければずっと健康に暮らせるわよ。
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