妊娠糖尿病と診断された!何を読んだらいいの?
妊娠糖尿病と診断されてしまった妊婦さんは「何をどんなふうに食べたらいいの?」ときっと不安に思われるでしょう。
もちろん病院で栄養指導はあるでしょうけど(私の時は「カロリーに気を付けて」それだけでした!あまりにもひどいですよね?)それだけではちょっと心配です。
私の超オススメの1冊は、産婦人科医の宗田哲男先生の『産科医が教える赤ちゃんのための妊婦食』です!宗田先生はご自身が2型糖尿病患者でいらして、糖尿病にはとても詳しい先生なのです♪
分厚くてとても内容の濃い本で、妊娠糖尿病の妊婦さんだけではなく健康な妊婦さんやこれから妊娠したいと思っている女性にもぜひ読んでほしい内容になっています。
「えっ、妊婦なのに糖質制限なんてとんでもない!危ないでしょ?」と思われるかもしれませんが、宗田先生はこれまで妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠の妊婦さんたちをたくさん指導して来られました。
妊娠中だから自己流で適当に行うと赤ちゃんに必要な栄養が不足する可能性があり危険ですから、この本をよく読んで主治医とも相談の上安全に行うべきですね。
この本には「健康な妊婦さんの場合」「妊娠糖尿病の妊婦さんの場合」とでそれぞれどのように食べればいいのかを解説してあります。分かりやすいです。
「たんぱくリッチ食」ってどんなもの?
本の内容についてはあまり詳しく書けませんが、宗田先生が妊婦さんたちに勧めている食事は単なる糖質制限ではなく「たんぱくリッチ食」です。
これは血糖値を上げる糖質の摂取を控えて、その代わりに赤ちゃんの成長に必要なタンパク質や良質の脂質をしっかり摂りましょうというものです。
赤ちゃんの脳や内臓の材料は何かを考えたら分かりますよね。卵にはヒヨコが生まれるのに必要な栄養がすべて詰まっていますが、卵には糖質はほとんど含まれていません。
じつは、大量に糖質を食べなくても多くの方では低血糖にはならず正常な血糖値が保たれます。なぜなら肝臓で「糖新生」が行われて必要な量の糖を作ることができるからです。
普通に糖質を食べている人でも、長時間何も食べない睡眠中などは糖新生が普通に行われています。身近なところで言えば、ネコも糖質を食べなくても糖新生によって血糖値をキープしていますよね。
日本で稲作が始まったのは縄文時代の終わりごろと言われていますが、それより前のヒトのご先祖様はいわゆる「主食」「お菓子」「ジュース」などは一切食べていませんでしたが無事に妊娠出産授乳をしていました。
野生の果物ぐらいはあったでしょうけど、現代のように品種改良して人工的に甘くしたものと比べればかなり質素なものだったでしょうし、1年じゅう好きなだけ食べられたとも思えません?
赤ちゃんが生まれた後にも…
この本には、無事に赤ちゃんが誕生した後のことも書かれています。妊娠糖尿病のお母さんから生まれた赤ちゃんもやはり、糖質に弱い(糖尿病になりやすい)体質を受け継いでいる可能性は高いですからね。
お母さんと赤ちゃんがずっと健康でいるための食生活の秘訣がこの1冊にはしっかりと書かれています。ああ、私が息子たちを妊娠していたころにこの本があればなぁ?
妊娠糖尿病と診断された妊婦さんは、だまされたと思ってまずこの本を読んでみてください。分厚い本なので時間がかかるかもしれませんが、少しずつ。
きっと「えーっ、そうだったの?」と目からウロコが落ちること請け合いです♪そして美味しいものを楽しみながら血糖コントロールを頑張ってくださいね。