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妊娠糖尿病を2回経験した主婦の体験記

2度妊娠糖尿病になり2型糖尿病になった女性患者のブログです。

画期的!日本産科婦人科学会専門医の先生が「糖質を控えましょう」

女医さんが糖質制限を妊婦さんにも推奨した

糖質控えめの食事で妊娠糖尿病を予防できるとな!

昨日たまたま「Medical DOC(メディカルドキュメント)」という医療サイトを見つけました。400名以上の医師が監修しているんだそうです。

「ふーん。どうせ糖質制限のことを悪く書いているんだろうな」と思いつつ一応妊娠糖尿病について書かれている記事をチェックしてみることにしました。すると…あれっ?

 

https://medicaldoc.jp/column/202004t0030/

 

2020年5月28日に投稿された新しい記事『妊娠中は血糖値が上がりやすい!? 「妊娠糖尿病」について知っておくべきこととは?』には次のような医師の解説が書かれていました。以下の文章は引用です。

 

妊娠糖尿病に特に注意が必要な方は、妊娠初期から糖質が控えめの食事を心がけることで、予防になると思います。 血糖値をあげる食べ物は「糖質」だけなので、普段の食事から糖質を減らすことが肝要です。 糖質を減らした分は、血糖値に影響しないお肉や魚、卵料理などタンパク質でお腹を満たしましょう。

 

す、素晴らしいです!!これまで産婦人科医で妊婦さんに糖質を減らすことを勧めていらしたのは千葉の宗田哲男先生の他はごくわずかな先生方だけだったのに!!

これをお書きになったのは日本産科婦人科学会専門医で予防医療普及協会顧問の稲葉可奈子先生です。これまでは「妊婦が糖質制限なんてとんでもない!絶対にダメ!」という意見ばかりだったので、この記事は画期的だと思います。

私は妊娠中、医師から「妊娠糖尿病だね、カロリーに気を付けて」としか指導されず、なるべく歩くようにしたり主食は茶碗1杯の玄米ご飯にしてひたすら和食を心がけてましたが、血糖コントロールが十分にできないままでした。

いわゆる「糖質制限のお医者さん」ではない普通の(って語弊があったらごめんなさい)産婦人科医の先生がこういうことを書いてくださるのってすごいことだと思うんですよ。感無量であります。

赤ちゃんの脳や内臓は何からできている?

性別や筋肉の鍛え具合、年齢などによって個人差はありますが、ヒトの体を構成している成分の割合は次のようになるそうです。

 

水分 : 62.6% タンパク質:16.4% 脂質:15.3% ミネラル:5.7% 糖質:1%未満(データは森永製菓株式会社様のサイトより引用)

 

まず大事なのは水分で、それからタンパク質と脂質、ミネラル。そして脳組織の50~60%は脂質から構成されていますが、このうち約3分の1はアラキドン酸やドコサヘキサエン酸のような多価不飽和脂肪酸です

アラキドン酸はヒトの体内では合成できず、ドコサヘキサン酸はごくわずかしか合成できないのでやはり食事から積極的に摂取しなければいけない脂肪酸です。

この2つの脂肪酸は植物性食品にはわずかしか含まれていません。アラキドン酸は肉、ドコサヘキサエン酸は魚の脂に多く含まれています

ヒトの体内では合成できない脂肪酸をお母さんが食事から十分に摂取しなかった場合、赤ちゃんの脳の発達に必要な材料はいったいどこから持ってくるのでしょう??

 

 

また、お母さんが正常血糖値であれば赤ちゃんにも必要な糖はちゃんと届くので何の問題もありません。むしろ、血糖値が高いと赤ちゃんの体に大きな負担をかけてしまいます。

吉田尚弘医師によれば、日本人の92人にひとりは糖質制限してはいけない体質だそうなので(※糖質を人並みに食べると危険な方は65人にひとり)そのような方は気を付けなければいけません。

特に家族に糖尿病患者さんがいらっしゃる場合やすでに血糖値が高いことを指摘されている妊婦さんは、妊婦だからとご飯ばかりもりもり食べるのではなく主食は控えめにして、赤ちゃんの脳や体の発達に必要なタンパク質や良質の脂質を優先的に食べるべきではないでしょうか。

血糖値はインスリンを注射すれば下がるかもしれませんが、低血糖のリスクは常にありますし、血糖値だけ良くても赤ちゃんの成長に必要な栄養が足りなくなっては困りますもの。糖は体内で作れますが必須脂肪酸や必須アミノ酸は作れないので…

 

大昔の女性はお米を食べずに妊娠出産していました!

それでもやっぱり「妊娠中はたっぷりご飯を食べないと危ないんじゃないの?」という根強い考えがありますよね。ちょっと考えてみてください。

日本で農耕が開始されたのは約3000年前と考えられていますが、日本人は何万年も前から牛・ナウマンゾウなどの大型哺乳類、ニホンシカ、イノシシ、ノウサギなどの中・小哺乳動物などを食べていた痕跡が見つかっています。

当時、糖質と言っても野生の品種改良していない甘くない果物や木の実、葉っぱぐらいしかありませんでしたよね。現代の野菜や果物は品種改良されて甘くなっているうえ、季節を問わずいつでも大量に食べられますが…

それで当時の女性たちはちゃんと妊娠出産し、子供を育ててきたわけです。粉ミルクもインスリン注射もなーんにもない時代に!

 

旧石器時代

 

野生動物はめったに妊娠糖尿病にはならないはずです。飼育されていたアルカパ(妊娠中ではない)が糖尿病で死亡したケースはありますが、かなり稀な例だそうです。

妊娠糖尿病は放置すれば母子ともに危険な状態で、高確率でそのような病気になると言うことは生存上ものすごく不利なことですもんね。ところが現在、日本では妊婦さんの約12人にひとりが妊娠糖尿病になります。異常に高い有病率です!!

獲物を獲れない日は食べることができなかった肉や魚と違って、保存できるお米や小麦はとても便利で人類を救ってきたとも言えます。

しかしその食事は糖質過剰な食事であったため、たまたま糖質に強い体質の女性は何ともなく、糖質に弱い体質の女性たちが高確率で妊娠糖尿病にかかるようになってしまったのです。

 

たんぱくリッチ食で赤ちゃんが本当に欲しがっている栄養を!

 

お腹の赤ちゃんがもっとも必要としている栄養(タンパク質、良質の脂質、ビタミンミネラル)をまず優先的にきちんと食べましょう。脳の発達に必要な「必須脂肪酸」はお母さんの体脂肪から賄うことはできません。必須脂肪酸はヒトの体内では合成できないからです。

お惣菜の揚げ物や外食が多いのは良くないと思いますが、冷しゃぶサラダに本物のオリーブオイル(国産品はちょっと心配なものが多いので私はギリシャ製を取り寄せてます)で作ったドレッシングをかけていただくとか。

また青魚に含まれるオメガ3脂肪酸も赤ちゃんの脳の発達のために重要なので、種類や量を考えて水銀の制限をオーバーしない程度に食べるといいですね。

ご飯やパンをたくさん食べて肉や魚が十分食べられない…というのは非常に良くないです。カロリーさえ辻褄が合っていれば良いわけではないですから。

 

妊婦さん

 

私は妊娠中、医師から「カロリーに気を付けて」と言われたのでどうしたらいいか分からず脂質制限をしてしまいました。今思うと申し訳ない気持ちでいっぱいです。良質の脂質はもっとしっかり摂ればよかった。

ほとんどの方は体内で必要な分を作れる糖質ばかりに偏って食べるのではなく、まず大事なタンパク質や脂質をしっかり確保しようという「たんぱくリッチ食」を心がけてみませんか?

なお、すでにインスリン注射を行っている方は注射はそのままで糖質を減らすと低血糖になるので必ず主治医に相談してから始めてくださいね!

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